依頼するならデザイン制作会社と個人のデザイナーどっちがいい?
依頼するならデザイン制作会社とフリーランスのデザイナーどちらがいいのでしょうか。デザイン製作会社は紙媒体を始めとして、webデザインなども総合的に請け負う会社で、各ジャンルに適応したデザイナーを抱えています。対して個人のデザイナーは個人事業主としてデザインを請け負います。元デザイン制作会社勤務の人も少なくありません。
デザイン制作会社に発注するよさ
デザイン制作会社に発注するよさは、その多様なスペシャリストを要する規模にあります。一口にデザインといってもそれは媒体や用途によりさまざまで、インターネットに欠かせないWebデザイン、昔ながらのチラシやパンフレット等のデザイナー、工業デザイナー、書籍や雑誌のレイアウトのデザイン、等があります。
また、規模の大きいデザイン制作会社は部署も細分化されており、それぞれの部門にスペシャリストが置かれていて、基本的にチームでデザイン製作をします。多くはそれぞれのチームの上にディレクターといわれる地位の人がおり、クライアントとディレクターが主にコミュニケーションをとってプロジェクトを進めていきます。
多くの人員を要してプロジェクトに関わることが多いので、結果的に大規模のデザインには製作会社が適しているでしょう。大規模のプロジェクトの場合、関わるデザイナーやスタッフも多くなり、まとめるリーダーや細かい分野でのスペシャリストが多い方が運営しやすいからです。
多くの人員を抱えているということは一つのコンセプトをデザインするにしても多種多様なアイデアを提案してもらえるというよさがあります。会社全体でとしてデザインに携わっているため、必要なシステムやリソースも豊富な傾向があります。
フリーのデザイナーに発注するよさ
一方、フリーランスはキャリアを積む過程で一旦デザイン製作会社に勤務していた人たちも多いといえ、今の時点では単独でデザインに携わっている人たちです。自営で小さなデザイン製作会社という形をとっている場合もあります。
デザイン製作会社の場合は上記のように専門家集団のチームの頂点にディレクターがいて、クライアントとの交渉を受け持つわけですが、フリーのデザイナーはプロジェクトの最初から最後まで、単独でクライアントとの交渉や助言に接し、直接クライアントに接していくわけですから、デザイナーとクライアントの間に綿密な人間関係ができますし、大勢のスタッフに連絡したり協議したりする時間も省けますので、短時間でクライアントの要望に沿った製品ができ上がることが多いです。
フリーのデザイナーの場合、すべての決定権も個人に集約されるので、デザインの急な変更や相談にも他のスタッフを介することなく柔軟に対応してくれることが多いでしょう。ひとりのデザイナーと緊密な連絡を維持してプロジェクトを遂行していくにはいいパートナーとなりえます。
デザイン製作会社とフリーデザイナーのデメリット
このように、それぞれ違ったよさがあるデザイン製作会社と個人のデザイナーですが、比較対象としてデメリットを述べると、デザイン製作会社の場合は、フリーのデザイナーと比べてコストが高くなるデメリットがあります。製作会社として多くのデザイナーはじめスッタフを要しているので必然的に人件費や土地建物のオフィス維持費等がかさんできますので、必然的な結果といえるでしょう。
コミュニケーションに関しても、フリーのデザイナーと比べ、例えクライアント側がそれぞれの部門のデザイナーと会って討議したいと思っても、ディレクターがチーム全体をまとめ、クライアントとの窓口になっているのでそれが難しくなる傾向にあります。
一方、フリーのデザイナーの場合は会社設備が製作会社と比べて小さく、デザインリソースも限られてきます。そのデザイナーならではの個性的でユニークなデザインは望めても、一つのプロジェクト内で多種多様なデザインを欲した場合、フリーランスでできることには限りがあり難しくなる傾向があります。
クライアントの中にはっきりとしたアイデアがなく、プロジェクト始動以前に多様なアイデアを提供して欲しいような場合は、個人のデザイナーよりも大勢のスペシャリストを抱えたデザイン製作会社の方が有利になってきます。
上記のようにデザイン製作会社、個人のデザイナー双方によさがあり、比べた場合のデメリットもあります。コストを抑えたい場合はフリーのデザイナーの方がよいでしょう。コストを度外視しても多様なデザインで大規模なプロジェクトを組む場合はデザイン製作会社との仕事の方がよさが生きてきます。
デザイナーとの個人的なコミュニケーションを重視し、比較的規模の小さいプロジェクトを組みたい場合、また大企業のチームワークに見つけられそうにない、ユニークなデザインを望んでいる場合はなんといってもフリーランスのデザイナーがおすすめできます。
その場合、過去のポートフォリオを綿密にリサーチして、そのデザイナーの感性が、計画中のプロジェクトのコンセプトにあっているかどうか確かめてから発注するよう注意してください。